Total Commanderから乗り換える方へ

Mac版Total Commanderの代わりに何を使うか

Total CommanderにはMac版がありません。2画面、F5とF6、名前の一括変更、フォルダの比較、アーカイブをフォルダとして開く操作まで、いつもの習慣がFolia Filesでどう引き継がれるか。そして、Macにあるほかのコマンダー系アプリを、各メーカーのサイトで確認して紹介します。

7日間すべての機能を無料で。アカウントもカード登録も不要です。その後は$49.99の買い切りで、最大3台のMacに。今後のアップデートもすべて含まれ、サブスクリプションはありません。

2つのパネルを横に並べたFolia Files:左はツリー表示のプロジェクトフォルダ、右はダウンロード

要点

Total CommanderはWindows用で、Android版は別にありますが、macOS版はありません。Macでは、Folia Filesがコマンダー系の操作を受け継ぎます。2つ以上のパネル、F5でもう一方のパネルへコピー、F6で移動、F2で名前の変更、⌃Tabでパネルの切り替え、名前の一括変更ツール、フォルダの比較、フォルダとして開けるアーカイブ、各パネルの下のターミナル(Webサイト版)。ただし、Total Commanderのキー配置をそのまま再現するわけではなく、F3、F4、F7、F8の代わりにMacのショートカットを使います。無料の選択肢もあります。オープンソースでTotal Commanderにもっとも近いDouble Commander(そのプラグインにも対応)、Nimble Commander、muCommander、そしてCommander Oneの無料版です。

Total Commanderの習慣を、Folia FilesとFinderで

かっこ内は、Total Commanderでおなじみのキーです。

Total Commanderの習慣を、Folia FilesとFinderで
機能Folia FilesFinder
2つのパネルを横に並べる対応2つでも、必要なだけでも非対応2つのウインドウか2つのタブ
もう一方のパネルへコピー(F5)、移動(F6)対応F5とF6、⌘Zで取り消し可能非対応ウインドウ間でドラッグ
表示(F3)、編集(F4)、新規フォルダ(F7)、削除(F8)非対応代わりにMacのキー:Space、⌘↓、⇧⌘N、⌘⌫非対応同じMacのキー
パネルの切り替え(Tab)一部対応⌃Tab非対応
左右のパネルの入れ替え(Ctrl+U)一部対応パネルのヘッダをもう一方へドラッグ非対応
ディレクトリの同期移動対応ナビゲーションを同期、⌥⌘B非対応
フォルダのタブ(Ctrl+T)対応⌘T。タブごとに専用のパネル対応⌘T
クイックビューパネル(Ctrl+Q)対応右サイドバーのプレビュー対応プレビューパネル、⇧⌘P
マスクで選択(Num +)対応⌥⌘A:ワイルドカードか正規表現非対応
一括リネームツール(Ctrl+M)対応ルール、連番、撮影日、正規表現、プレビュー一部対応テキストの置換、追加、名前と番号
フォルダの比較と同期対応比較ツールと、フォルダの同期非対応
FTPとSFTP(Ctrl+F)対応SMB、WebDAV、NFS。FTPは読み出し専用。SFTPとS3はrcloneで一部対応SMB、WebDAV。FTPは読み出し専用。SFTPは非対応
アーカイブをフォルダとして、圧縮(Alt+F5)対応ZIPとTAR(tar.gz)を読み出し専用で開く。ZIP、TAR.GZ、TAR.XZに圧縮一部対応開くと展開される。「圧縮」でZIPを作成
コマンドライン対応各パネルの下にターミナル、Webサイト版非対応
フォルダとタブの組み合わせを保存対応シーン(⇧⌘T)とワークスペース非対応
コピー、移動、名前の変更の取り消し対応⌘Z、または履歴のどの行でも一部対応直前の操作のみ

MacでTotal Commanderの代わりになるアプリ

価格は、各メーカーのサイトに掲載された米ドル表示です。「Mac 1台」「Mac 3台」は、1つのライセンスで使える台数です。

  1. Folia Files

    $49.99の買い切り、最大3台のMac、アップデート無料

    コマンダー系の操作に、乗り換える人が求めるツールをプラス

    2つ以上のパネル、F5とF6、ナビゲーションの同期、比較ツール、名前の一括変更、フォルダとして開けるアーカイブ、ディスクとしてマウントできるサーバ、取り消せる履歴、各パネルの下のターミナル(Webサイト版)。ネイティブで8言語に対応し、macOS 14以降のAppleシリコン搭載MacとIntel搭載Macで動きます。

    強み

    • コピー、移動、名前の変更はすべて取り消せる
    • 3つ以上のパネルを、シーンとして保存
    • 比較、同期、名前の一括変更を内蔵

    弱み

    • Total Commanderのキー配置そのままではない(F3、F4、F7、F8はなし)
    • プラグインなし
    • 無料版はなし(7日間の体験版)

    パネル、タブ、シーン

  2. Commander One

    無料。PROは$29.99(Mac 1台)

    Total Commander流のキー操作を、無料版でも

    2つのパネル、タブ、ZIPアーカイブは無料。サーバ、クラウド、RARと7z、ターミナル、テーマはPROパックで。F3で表示、F4で編集、F5でコピー、F8で削除。開発元は、Total Commanderの作者Christian Ghislerが認めたMac版Total Commanderだとしています。Mac App Storeでも配布。

    強み

    • 十分に使える無料版
    • Total Commander風のファンクションキー
    • PROでは多くのクラウドとデバイスに対応

    弱み

    • 開発元によれば、フォルダの同期、比較、名前の一括変更は非対応
    • サーバとターミナルはPROのみ

    Folia Files vs Commander One

  3. Double Commander

    無料、オープンソース

    Total Commanderにもっとも近く、プラグインも使える

    「Total Commanderにインスパイアされた」クロスプラットフォームの2画面ファイラーで、AppleシリコンとIntel用のMac版があります。F3でビューア、F4でテキストエディタ、フォルダとして扱えるアーカイブ、FTPとSFTP、一括リネームツール、タブ、そしてTotal CommanderのWCX、WDX、WFX、WLXプラグインに対応。

    強み

    • 無料でオープンソース(GPL)
    • Total Commanderのキーとプラグインの種類
    • 定期的なリリース(2026年9月に1.2.9)

    弱み

    • Mac向けに設計されたものではなく、Windows、Linux、Macで同じインターフェイス
    • プラグインはmacOS用にビルドされている必要あり
  4. Nimble Commander

    無料、オープンソース

    高速で正統派の、Mac向け2画面ファイラー

    主にC++で書かれた、キーボード中心のファイラー。テキストと16進数のビューア、FTP、SFTP、WebDAV、パネルと同期し続けるターミナル、名前の一括変更、フォルダとして閲覧できるアーカイブ、管理者モード。Mac App Storeにもありますが、ターミナルと管理者モードはありません。

    強み

    • 無料でオープンソース(GPL)
    • 100以上の操作にショートカット
    • ビューアとターミナルを内蔵

    弱み

    • リリースは年に1回程度(2025年12月に1.8.0)
    • 機能一覧にフォルダの同期も取り消しもなし
    • 英語とロシア語のみ
  5. ForkLift 4

    $19.95(1年間のアップデート付き)

    さまざまなサーバとの転送ならこれ

    洗練されたMac用の2画面ファイルマネージャで、転送クライアントでもあります。SFTP、FTP、WebDAV、S3、Backblaze B2、Google Drive、OneDrive、Dropboxを内蔵し、一方向・双方向の同期、Multi-Renameのプリセット、フォルダとして閲覧できるアーカイブを備えます。

    強み

    • 内蔵のサーバ対応がもっとも幅広い
    • 頻繁なアップデート
    • 最初の価格が手ごろ

    弱み

    • パネルは2つ
    • 内蔵ターミナルなし
    • 1〜2年後、アップデートには再購入が必要

    Folia Files vs ForkLift

  6. Marta

    無料のベータ版

    最小限で、キーボードだけで使う

    軽量でネイティブ、キーボード操作を前提にしたファイラー。LuaのプラグインAPI、内蔵ターミナル、フォルダとして開けるアーカイブを備えます。まだベータ版で、最新版の0.8.2は2024年7月のものです。

    強み

    • 軽くて高速
    • Luaで拡張できる
    • 無料

    弱み

    • サーバ、名前の一括変更、取り消しはなし
    • 2024年以降リリースなし

    Folia Files vs Marta

  7. muCommander

    無料、オープンソース

    無料で、どのOSでも同じ

    macOS、Windows、Linuxで使えるオープンソースの2画面ファイラー。FTP、SFTP、SMB、NFS、Amazon S3に接続でき、ZIP、RAR、7z、TARのアーカイブを開け、タブ、ブックマーク、名前の一括変更を備えます。サイトではJava 11以降が必要とされています。

    強み

    • 無料でオープンソース(GPL)
    • 多くのプロトコルとアーカイブ形式
    • 最新版は2026年5月

    弱み

    • Javaアプリで、Macのネイティブアプリではない

2つのパネルと、手になじんだキー

ウインドウを2つ、3つ、4つのパネルに分けて、パネル間で作業できます。F5で選択項目をもう一方のパネルのフォルダへコピー、F6で移動。すぐに実行され、同じ名前がすでにあるときだけ確認します。F2で名前の変更、⌃Tabで次のパネルへ、Spaceでクイックルック、⌥⌘Bで2つのパネルが連動して移動します。コピー、移動、名前の変更は、どれも⌘Zか「操作」の履歴から取り消せます。

F3、F4、F7、F8の代わりに、Macのキーを使います。Spaceか⌘Yでファイルを見る、⌘↓でそのアプリで開く、⇧⌘Nで新規フォルダ、⌘⌫でゴミ箱へ。

F5 もう一方のパネルへコピーF6 もう一方のパネルへ移動F2 名前の変更⌃Tab 次のパネルSpace クイックルック⌘Z 取り消す

1つのウインドウに3つのパネル(プロジェクト、写真、請求書)と、上に並ぶほかのタブ

フォルダの比較と同期

比較ツールは、最初の2つのパネルのフォルダから始まります。異なるもの、片側にしかないもの、同一のものを、日付とサイズで、あるいは確実を期すなら内容で比べて一覧にし、選んだ項目を左右どちらへもコピーできます。変更されたテキストファイルをダブルクリックすると、変わったところを1行ずつ確認できます。

2つのフォルダをずっと同じに保つなら、フォルダの同期を手動で、スケジュールで、または変更のたびに実行できます。

同期とバックアップ

写真フォルダの2つのコピーを比較:変更されたファイルと、片側にしかないファイル

一括リネームと、マスクでの選択

名前の一括変更では、ルールを組み合わせます。検索と置換(正規表現も可)、テキストの追加、連番、大文字/小文字、日付の追加(写真の撮影日も)、文字の削除、クリーンアップ、拡張子の設定。テンプレートから名前を組み立てることもできます。何かが変わる前に新しい名前をすべてプレビューで確認でき、一括変更全体が履歴の1行になるので、⌘Zを1回押せばすべての名前が元に戻ります。

「パターンで選択」(⌥⌘A)は、Num +と同じ役割です。*.jpg、IMG_2026*、あるいは正規表現で選べます。

名前を一括変更

旅行の写真にテンプレートを適用した名前の一括変更。新しい名前をそれぞれプレビュー

サーバ、アーカイブ、コマンドライン

ネットワーク共有(SMB、AFP、NFS)とWebDAVはディスクのようにマウントでき、FTPも(macOSのマウントと同じく読み出し専用で)、SFTPやS3は無料のrcloneで使えます。サーバが応答しなくなっても、ウインドウが固まることはありません。

ZIPとTAR(tar.gz)のアーカイブは、フォルダのように読み出し専用で開けます。「圧縮」を使えば、選択項目をZIP、TAR.GZ、TAR.XZにまとめられます。Webサイト版では、⌥⌘Tでパネルの下にそのフォルダでターミナルが開き、移動に合わせてついてきます。

サーバとクラウド

パネルの下に、同じフォルダで開いたターミナル

使い方が変わるところ

Folia FilesはあくまでMacのアプリなので、Total Commanderの習慣のいくつかは変わります。内蔵のリスターやテキストエディタはなく、ファイルはクイックルックとそれぞれのアプリで開きます。プラグインもありません。Total Commanderのプラグインが欠かせないなら、その形式に対応しているのはDouble Commanderです。タブはウインドウ単位で、パネルごとにタブが並ぶのではなく、1つのタブがパネルの組み合わせ全体を持ちます。カスタムコマンド(Webサイト版)を使えば、選択項目に対して自分のスクリプトを実行できます。

Webサイト版とMac App Store版

このページで紹介している機能は、すべてWebサイト版に含まれています。Mac App Store版では、Appleのサンドボックスによりターミナルとカスタムコマンドは使えませんが、SFTP、S3、フォルダの同期は、小さな無料アプリ「Folia Files Companion」で使えるようになります。パネル、F5とF6、比較、名前の一括変更、アーカイブ、ネットワーク共有は、どちらにもあります。

よくある質問

ありません。Total CommanderはWindows用で、Android版は別にありますが、macOS版はありません。Macでは、Folia Files、Commander One、Double Commander、Nimble Commander、ForkLift、Marta、muCommanderといったコマンダー系のアプリがその代わりになります。

はい。F5で選択項目をもう一方のパネルに表示されているフォルダへコピーし、F6で移動します。ダイアログは出ず、同じ名前がすでにあるときだけ確認します。パネルが3つ以上なら、次のパネルが送り先です。⌘Zで取り消せます。

あります。Double Commander、Nimble Commander、muCommanderは無料でオープンソース、Commander Oneには無料版があり(PROは$29.99)、Martaは無料のベータ版です。Folia Filesは無料ではありませんが、7日間の体験版ですべての機能を試せます。その後は$49.99の買い切りで、最大3台のMacに使えます。

Folia Filesにはプラグインの仕組みがないため使えません。Double CommanderはTotal Commanderのプラグインの種類(WCX、WDX、WFX、WLX)に対応していますが、プラグインがmacOS用にビルドされている必要があります。

macOS 14以降、AppleシリコンでもIntelでも動きます。8言語に対応し、Webサイトで販売しています。Mac App Storeでも近日中に販売予定です。

まずは7日間、無料でお試しください

すべての機能が使えて、アカウントもクレジットカードも不要。その後は$49.99の買い切りです。今後のアップデートもすべて含まれ、サブスクリプションはありません。