MacでスキャンしたPDFを検索可能にする方法(端末内OCR)

スキャンしたPDFは、ページの画像を重ねたものです。人は読めても、Macには読めません。Spotlightは中身を何も見つけられず、プレビューで検索しても結果はゼロ、文章を1行コピーすることもできません。これを解決するには、各ページの文字を認識(OCR:光学文字認識)し、見えないテキストレイヤーとしてPDFに保存する必要があります。Macなら、書類をどこにもアップロードせずにできます。Folia Filesで、PDFをPDFツールで開き、検索可能にする(OCR)…をクリックするだけです。macOSがMac上で文字を読み取り、Folia Filesが元のファイルの隣に検索可能な新しいコピーを書き出します。
ここでは「検索可能」とはどういうことか、PDFの確認方法、そして手順を説明します。
PDFが検索可能になる条件
PDFのページには、まったく異なる2種類の中身が入りえます。
- テキスト:文字として保存されたもの。Word、Pages、ブラウザから書き出した書類はこれです。選択も検索もコピーもできます。
- ページの画像:多くのスキャナ、スキャンアプリ、写真をPDFとして保存したものはこれです。見た目は同じでも、コンピュータにとってはただのピクセルです。
検索可能なスキャンは、その両方を持っています。目に見える画像と、認識された文字を同じ位置に見えない形で重ねたものです。見た目は元のスキャンのままですが、行を選択してコピーしたり、中の単語で書類を探したりできるようになります。
PDFにテキストレイヤーがあるか確かめる方法
プレビューで開いて、次のどちらかを試してください。
- ⌘ Fを押し、ページ上ではっきり読める単語を検索します。結果が出なければ、その裏にテキストはありません。
- 文章の上をドラッグします。単語をハイライトできず、四角形しか描けなければ、そのページは画像です。
PDFは混在していることもあります。入力されたページと、あとからスキャンして追加したページが混ざっている場合です。最初のページだけでなく、いくつかのページを確認しましょう。
Spotlightとプレビューがスキャンに役立たない理由
Spotlightは、書類の中に保存されたテキストを索引に登録します。スキャンしたPDFにはテキストがないため、「賃貸契約」や請求書番号で検索しても、その語がファイル名に入っていない限り見つかりません。Spotlightに頼る検索ツールはすべて同じで、Folia Filesのテキスト検索も例外ではありません。
プレビューはPDFの表示や注釈付けは得意ですが、スキャンしたページの文字を認識してファイルに保存するコマンドはありません。テキスト認識表示を使えば画面上の一部の画像から単語を選べることがありますが、PDFには何も書き込まれないので、次に検索しても何も見つかりません。
最近のmacOSは、JPEGやPNGのスキャンのような画像ファイルの文字は読み取り、Spotlightはその内容で画像を探せるようになります。ただし、スキャンしたページでできたPDFはこの対象になりません。
Folia FilesでスキャンしたPDFを検索可能にする
Folia FilesはMac用のファイルマネージャです。そのPDFツールは、PDFの結合、並べ替え、回転、分割、圧縮に加え、スキャンの文字を検索可能にします。認識はmacOS(AppleのVisionフレームワーク)がMac上で行うため、書類がMacの外に出ることはなく、インターネット接続も不要です。
1. PDFツールでPDFを開く
Folia Filesのパネルで、スキャンしたPDFを右クリックしてPDFツール…を選びます。ツールがタブで開き、そのファイルがすでにリストに入っています。メニューバー(ツール › PDFツール…)やツールバーのツールボタンから開き、追加…やパネルの選択項目でファイルを加えたり、ページの上にドロップしたりすることもできます。

2. ページを確認する
右側のページに、各ページがサムネールで表示されます。認識を始める前に:
- 横向きのページは左に回転または右に回転でまっすぐにします(ページを選択していなければ、すべてが回転します)。
- 白紙のページや不要なページは、ゴミ箱のボタンで取り除きます(ファイル自体は変更されません)。
- スキャナが順番を乱して読み込んだ場合は、矢印でページを並べ替えます。
ツールは表示されているすべてのページを、その順番で処理します。複数のファイルにチェックを入れると、それらのページが1つの書類にまとめられます。複数のPDFを別々に検索可能にしたい場合は、1つずつ処理してください(間にすべて消去を挟みます)。
3. 「検索可能にする(OCR)…」をクリックする
下部のバーにある検索可能にする(OCR)…をクリックします。下のスクリーンショットのように、ウインドウの幅がすべてのボタンを並べるには足りないときは、1つのPDFとして保存…の隣のその他のアクションメニューに入っています。

Folia Filesは保存先をたずね、同じフォルダと、元の名前の後ろに「(検索可能)」を付けた名前を提案します。続いて、macOSが各ページを読む間テキストを認識中…と表示されます。完了すると、Folia Filesはファイルの表示に戻り、新しいPDFがフォルダ内で選択された状態になります。PDFツールのタブの下部のバーには、認識された文字数が表示されます。
元のPDFが変更されることはありません。新しいPDFは見た目がまったく同じで、スキャンした各ページの上に、認識された文字が見えない形で重ねられています。もともとテキストがあるページはそのまま残り、テキストがまったくないページだけが認識されます。
4. 単語を検索して確かめる
Spotlightが新しいファイルを索引に登録するには少し時間がかかります。そのあと、スキャンに含まれているとわかっている単語を検索します。Spotlight(⌘ Space)、プレビューの⌘ F、またはFolia Filesで検索できます。Folia Filesでは、ツールバーの検索をクリックし、名前からと表示されたボタンのメニューでテキストの内容からを選んで、単語を入力します。それぞれの結果に、見つかった理由が表示されます。

Folia Filesの検索は、入力したすべての単語を、順番を問わず、大文字と小文字やアクセント記号を区別せずに探します。
紙の書類の写真を、検索可能な1つのPDFにする
PDFツールは画像も受け付けます。レシート、手紙、契約書のページを撮ったJPEG、PNG、HEICの写真です。画像1枚が1ページになります。すべて追加してページを並べ、検索可能にする(OCR)…をクリックすれば、撮影したものだけでできた、文字を検索・コピーできる1つのPDFが手に入ります。
認識せずにきれいなPDFを1つ作るだけなら1つのPDFとして保存…で十分です。圧縮…を使うと、写真でできたPDFがかなり小さくなることがよくあります。
認識で期待できること
- 言語:現在のバージョンでは、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語の文字を認識します。日本語の文字は認識されません。
- 精度:くっきりとまっすぐで明るいスキャンほど、よい結果になります。小さな文字、手書き、印鑑、かすれたコピーは、誤って読まれたり読まれなかったりすることがあります。OCRは完璧ではないので、いくつか単語を検索して結果を確かめましょう。
- レイアウト:見えているページは変わらず、スキャンのままです。追加されるのは見えないテキストだけで、macOSが見つけた位置に1行ずつ置かれます。
- 時間:ページは1枚ずつ順に読まれます。数ページなら数秒ですが、長い本をスキャンしたものはもっとかかります。その間も、ほかのタブで作業を続けられます。
- プライバシー:サーバに送られるものは何もありません。スキャン、認識された文字、作成されたPDFは、すべてMacの中に残ります。
ほかの方法
Adobe Acrobat ProはスキャンしたPDFの文字を認識できますし、多くのスキャンアプリも、オプションをオンにすればスキャン時に認識します。オンラインのOCRサービスも使えますが、書類をアップロードする必要があり、契約書や給与明細、診断書などではあまり避けたいところです。スキャンがすでにMacにあり、ほかのファイルと一緒に検索できるようにしたい、しかもどこにも送りたくない、という場合にFolia Filesが向いています。


